企画課からのお知らせ

【消費者庁からのお知らせ】スノースポーツ中の事故に注意

2024年1月11日

スノースポーツは、主に自然の中で行うスポーツであり、全ての事故を防ぐことはできません。しかし、周囲への配慮や用具の適切な調整・メンテナンス、防具の活用により、事故を防げたり、傷害の程度を軽減できたりすることもあります。
そこで、今回は、全国スキー安全対策協議会が公表等している事故情報と消費者庁に寄せられた事故情報を基に、最近のスノースポーツに関する事故の状況等と実際の事故事例を御紹介し、御注意いただきたいポイントをお伝えします。

最近のスノースポーツ事故の状況について

全国スキー安全対策協議会の2022/2023シーズンの報告では、以下のことなどが分かります。

  • 受傷者の年代
    • スキーでは、50代(19.5%)の受傷者が最も多く、幅広い年齢層で受傷者がいる。
    • スノーボードでは、20代(48.7%)の受傷者が最も多く、若年層の受傷者が多い。
  • 自己転倒による傷害の種類と部位
    スキーとスノーボードのいずれも「自分で転倒」の割合が最も高く、約8割を占めます。

    • スキー
      自己転倒における傷害の種類別では捻挫が最も多く539件となっており、自己転倒による受傷者の58.1%を占めています。また、傷害の部位別では下肢のけがが74.0%となっています。
    • スノーボード
      自己転倒における傷害の種類別に見ると骨折が最も多く627件となっており、自己転倒による受傷者の45.8%を占めています。
      また、傷害の部位別では上肢(肩を含む。)のけがが69.8%となっています。
      なお、自己転倒による頭部の傷害については、スキー(5.9%)に比べてスノーボードが10.9%と2倍程度多くなっています。

用具に関して

  • スキーにおけるS-B-B システムについて
    S-B-B システムとは、S(スキー)-B(ビンディング)-B(ブーツ)システムのことで、これら3つのアイテムが揃って初めてスキーをすることができます。
    ビンディングの調整はスキーヤーの経験や勘ではなく、国際規格であるISO 11088 の手順に従い、スキーヤーの身長・体重・年齢・ブーツソール長・スキーヤータイプ(滑走スピードや斜面の好み、技量)の情報を基に、個々人に合ったビンディングの取り付け位置と解放値の設定がなされなければなりません。
  • 劣化について
    いかなる製品も、使用の有無にかかわらず経年変化が起こり、劣化していきます。特に、ヘルメットやスキーのブーツには、機能性を考慮しプラスチックが本体や部品に多く使用されていますが、その強度は年月とともに徐々に低下し、破損に至ることがあります。安全に使用できる目安は、使用されている素材や使用頻度によっても異なりますが、製造から5年程度と言われています 。

事故事例

  • 転倒した際、スキー板が外れず無理な負荷が掛かり骨にヒビが入った。
  • レンタルしたスキーセットを使用したところ、ビンディングの解放値が適切でなく、すねを骨折した。
  • 買って6年目のスキー靴を着用して滑走中、靴のバックルが破損して転倒。打撲傷を負った。
  • インターネットオークションで中古のスノーボードの道具を5,250円で購入した。使用したら30分位ですぐに壊れた。

御注意いただきたいポイント

  • スキー場のルール等を守って安全に楽しみましょう。
  • スキー場に行く前に保険への加入を検討しましょう。
  • ヘルメットやプロテクターを正しく着用しましょう。
  • 用具の調整は信頼のおける店舗等にお願いしましょう。
  • 使用前に用具の状態を確認しましょう。

【別添】スノースポーツ中の事故に注意 スキー・スノーボードの事故を中心に

出典:消費者庁ウェブサイト(https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_074/)